■ノミ
ノミにはヒトノミ、イヌノミ、ネコノミ、ネズミノミ類、トリノミ類など多くの種類がいますが、最近の被害の殆どがネコノミによるものです。
- 生 態 -
ネコノミのメスは体長 2.0mm~3.0mm、オスは 1.0mm~2.0mmです。ネコだけに限らず、イヌやイタチ、人にも寄生します。雌雄とも吸血し、吸血した雌は一生の間に卵を約 300~400個近く生みます。卵は宿主の体を離れ、巣場所などに多く落ちます。落下した卵から孵化した幼虫は、成虫の糞や宿主の表皮剥離物などを食べて成虫になります。成虫は吸血源の動物が来るのをじっと待ち、動物が通った際の振動や炭酸ガスなどを感じて、ジャンプして体に跳び移ります。成虫の寿命はおおよそ 2~4ヶ月です。
- 被 害 と 対 策 -
主に膝から下が集中的に刺される傾向があります。刺されると紅斑、丘疹ができた後、激しいかゆみに襲われます。前述のようにネコノミによる被害が多く、その原因として、野良ネコの巣が考えられます。野良ネコが天井裏や床下、物置などで子供を産み、子ネコが巣立った後などにノミが大量発生することがあります。まず、野良ネコの巣や頻繁に通る個所を突き止めましょう。ノミの卵や幼虫は巣に多く存在しますので、巣のゴミなどを清掃、処分した後で殺虫剤を噴霧します。
飼いネコや飼いイヌに寄生している場合は、寝床等をよく掃除し、その後で殺虫剤を処理します。体はノミ取り櫛やノミ取り粉、殺虫剤含有のシャンプー等で処置します。
(また、首に滴下するだけで、殺虫効果を現す薬剤や内服するノミ駆除剤などもあります)