■ネズミ

ネズミ類の殆どは野外に生息し、野鼠と呼ばれています。

一方で、家屋内や飲食店、食品関連施設などに入り込み害を及ぼすネズミは家鼠と呼ばれ、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの 3種がいます。


- 種 類 -

ドブネズミ

体長 2026cm、体重 200400gで家ネズミの中では 1番大きい。尾の長さは頭胴長よりも通常やや短く、口吻は丸みがあり、耳は小さい。泳ぐのは得意で、河川域の土手や下水、植え込み等の土中に巣をつくり家屋へは排水溝などから侵入します。雑食ですが、動物質のものを好む傾向があります。 性質は荒いです。

クマネズミ

体長 1820cm、体重 120200gでドブネズミより小さい。尾の長さは頭胴長よりも通常等しいか長く、口吻は尖っており、耳は大きい。木登りが得意でパイプをよじ登ったり、壁の桟を走ったりします。天井裏や壁の中、物置の中等に巣をつくり、電線を伝ったりして侵入します。雑食性ですが、植物質のものを好む傾向があります。性質は用心深いです。

ハツカネズミ

体長 69cm、体重 1020gで小さい。尾の長さは頭胴長よりも通常やや短い。渇きに強く、水分なしのところでも長期間生きることが出来ます。一般家庭の物置や納屋、プラスチック原料倉庫や織物工場など、餌となる食品を取り扱っていない倉庫や施設などでも見つかります。一般的な食料の他にも種子といった植物性のものや、昆虫なども食べます。好奇心は旺盛で、よく捕獲されます。

- 被 害 と 対 策 -

被害

ネズミによる被害は、食品や建材、家具、通信関係のケーブルを囓られる等の直接的な被害だけでなく、サルモネラ等の食中毒菌の媒介があります。

また、イエダニやノミなどの外部寄生虫が寄生しており、これらが宿主から離れることによって人が刺されたり、吸血される被害に遭うことがあります。

防除対策

ネズミが盛んに活動する場所や頻繁に通る道には、必ず跡が残ります。これをラットサインと呼び、防除を行う上で重要な手掛かりとなります。天井裏や食品棚、物陰の隅など盛んに活動する場所には必ず糞が見られ頻繁に通るパイプや柱、壁などは、ネズミの脂ぎった汚れが付着し黒光りしています。同時に点々とした黒ずんだ足跡も見られます。さらに、囓り跡やネズミ特有の臭いなどによってもわかります。

この様な場所に器具や薬剤を設置することで、非常に効果的にネズミを防除できます。


壁と鴨居の上の汚れ

ネズミの糞


防除例
防除例

1.器具を用いての防除

はじき罠や捕獲カゴ、粘着剤(粘着シート)を使って捕獲する方法などがあります。ネズミに寄生している外部寄生虫は、ネズミが死ぬと体から離れます。また、死体からハエの幼虫が発生したりします。上記を防ぐため、当協会では粘着シートを使った駆除を行っています。

例えば、天井裏をネズミが走り回っている場合、天井裏に粘着シートを大量に敷いてネズミを捕獲し、ダニやノミも一緒に粘着シートごと廃棄します。

2.薬剤を用いての防除

殺鼠剤や忌避剤(トウガラシ辛味成分を含む製剤)を用いて防除を行いますが基本的には殺鼠剤はあまり使わないほうが良いでしょう。殺鼠剤を食べて死ぬ場合、回収困難な暗い隙間などで死ぬこともあるためです。殺鼠剤を使う場合は屋内ではなるべく使うのを避け、家屋周囲や施設周囲に配置します。