■トコジラミ

世界的にトコジラミ被害が増えているようです。

その原因の一つとして、交通が便利になりバックパッカーなどの海外旅行者が増加してきたことが考えられます。また、殺虫剤を使用する場合、残効性のあるものを使わなくなったことも一因としてあるようです。トコジラミ類は、世界から 70種以上記録されていますが人に被害を及ぼすのは、殆どがトコジラミです。

(一般にはナンキンムシという名前でよく知られています)


大阪府下における相談件数も、近年増えています

- 生   態 -

トコジラミの成虫は赤褐色で 58mmの円形をした扁平の昆虫です。

 

卵は 25℃では 67日で孵化し、幼虫は 13ヶ月で成虫になります。成虫の寿命は長く、 1年近くも生存します。飢餓状態にも強く、絶食状態で 23ヶ月は生存可能です。

夜間、壁の隙間などから出てきて吸血し、手や脚の露出部分に被害を受けやすいです。 トコジラミは、潜み場所付近に独特の墨汁を散らしたような脱糞をするので、はっきりとその存在がわかります。

- 生 息 場 所 -

主に寝床周辺や壁の隙間などに潜んでいます。しかし、大量発生時には至る所で生息が確認されます。

(畳、引き出しの中、天井の浅、壁面角、窓枠下、衣服 等)

- 対 策 -

駆除には市販の燻煙剤を使用するか、エアゾール剤などを使用する方法があります。しかし、家庭用殺虫剤として主に使用されるピレスロイド含有のものは、概して効果が低く、トコジラミが忌避する(殺虫剤を避けて、潜み場所の奥などへ逃げ込んでしまう)という報告もあります。